夜遅い食事でも血糖値を安定させるには?管理栄養士が教える夜ごはんの工夫とコツ

夜遅い食事でも血糖値を安定させるには?管理栄養士が教える夜ごはんの工夫とコツ

「夕食が毎日21時を過ぎる」

「寝る直前にがっつり食べてしまう」

――忙しい現代では“理想通りの食事時間”を確保する方が難しいかもしれません。

しかし、食べ方ひとつで夜遅い食事のダメージは最小限にできます。

本稿では、夜型勤務や子育てで夕食が遅くなりがちな方に向けて、血糖値の急上昇を抑え、翌朝スッキリ起きるための実践テクニックを管理栄養士の視点でまとめました。

この記事でわかること
  • 夜遅い食事が血糖値に影響するしくみ
  • 血糖値を抑える「5カ条」と今夜からの3ステップ
  • 21時以降でも安心な夜ごはん・軽食の具体例
  • どうしても遅くなる日の“分けて食べる”テクニック
  • 続けやすさをチェックする4つのセルフチェック項目
もくじ

⚠️夜遅い食事が気になるわけ(かんたん解説)

夜遅い食事が気になるわけ
  • 夜は体が“おやすみモード”になり、血糖値を下げるホルモン(インスリン)が昼より働きにくい。
  • 食べてすぐ寝ると、動かないのでエネルギーが使われず、余った糖は脂肪になりやすい
  • 高い血糖が長く続くと、朝起きたとき だるさのどの渇き が出ることも。

📝遅い時間でも「食べない」より 「食べ方を工夫」 するほうが体にやさしいですよ。

🥢夜遅い時間でもできる血糖対策 5カ条

  1. 🍚主食は“昼の½量”が目安
    • ごはん/パン/麺を 80–100 g
    • 可能なら 全粒・もち麦・ブラン で食物繊維を増量
  2. 🥬P+F(Protein & Fiber)を先に食べる
    • 具だくさん味噌汁→野菜→魚・豆腐→主食の順
  3. 最初に温かいドリンク or スープを1杯
    • 体温↑でGLP‑1ホルモン分泌を促し、満腹感UP
  4. 🕰️“20分ルール”でゆっくり咀嚼
    • 満腹中枢が働くまで時間をかける→総摂取量↓
  5. 🚶食後30〜60分は軽く動く/家事をする
    • 抗重力筋を動かすだけで食後血糖ピーク‑20〜30 mg/dL

🌟今夜からできる 3 つのポイント

① ごはん・パン・麺は昼の半分

夜は動きが少ないので、炭水化物は控えめにします。

② 先に温かい汁物を 1 杯

味噌汁やスープを一口飲むと、満腹感が出やすく食べ過ぎ防止になります。

③ 食後 30 分は“ちょこっと動く”

食器を洗う、軽くストレッチをするなど 座りっぱなしにしない だけで、血糖値の下がりがよくなります。

21 時以降でも安心!おすすめ夜ごはん 3 例

組み合わせひとことメモ
🍚 ごはん小盛(100g)+焼き魚+冷ややっこ+みそ汁ごはんは茶わん半分。魚と豆腐でたんぱく質をしっかり。
🥣 野菜スープ+サラダチキン+ブランパン 1 枚コンビニで買える材料だけ。パンは低糖質で安心。
🍲 湯豆腐+卵焼き+ミニサラダ(ごはん無し)炭水化物ゼロでも満足。寝る前でももたれにくい。

💡コツ:夕食が23時を超える場合は、主食をさらに半分にし、タンパク質+食物繊維で満腹感を補うと翌朝の空腹過食を予防できます。

⏰どうしても遅くなる日は「分けて食べる」

時間軽食の例
夕方 5:30〜6:30 時おにぎり 1 個 + インスタントみそ汁
夜 10〜11 時ごろ湯豆腐 + サラダ または ゆで卵 + 野菜スープ
  • 夕方に少し食べておくと、夜のドカ食いが防げます。
  • 総カロリーは通常の夕食と同等でOK(分散するだけ)
  • 2 回目は 汁物や豆腐など軽め にすると、寝る前でも安心。
  • 2回目は“液体×低脂質”中心に→胃もたれ防止

✅おさらいチェックリスト

  • □ ごはんは半分にした?
  • □ 最初に温かい汁物を飲んだ?
  • □ 野菜orきのこor海藻を食べた?
  • □ 食後 30 分は横にならなかった?

👉3 つ以上できたら大成功!

📝まとめ

遅い時間のごはんでも、

  1. 主食を少なめに
  2. 汁物と野菜を先に
  3. ゆっくり食べて、食後は軽く動く

この 3 つを意識すれば、血糖値の上がり方はゆるやかになります。無理をせず、できることから取り入れてみましょう。

「遅い時間でも、これなら安心」――そんな夜ごはんを今日からどうぞ。

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(この情報は一般的なアドバイスです。持病のある方は医師や管理栄養士にご相談ください。)

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この記事を書いた人

にちじょう栄養便り|管理栄養士 eiyodaily

管理栄養士・認定心理士。医療機関での栄養食事指導経験は40年以上。
200万部以上配布された食事療法冊子の企画・考案・執筆・監修を手がけ、
現在は糖尿病、腎臓病、透析、がんなどの食事支援及び高齢者向けの食事
など「日常の中でムリなく続けられる食事アドバイス」をお届けしています。

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