「夜勤に入るとどうしても血糖値が不安定になる… 」そんな悩みはありませんか? 夜間は体内時計とインスリン感受性がズレるため、同じ食事でも日中より血糖値が上がりやすくなります。本記事では、管理栄養士が夜勤者のリアルな勤務サイクルを想定し、“何を”“いつ”食べれば血糖スパイクを防げるかを徹底解説。出勤前、深夜、勤務後の3シーンに分けて実践しやすいメニュー例も紹介します。
この記事でわかること
- 夜勤で血糖値が乱れやすい理由
- 血糖値を守る3原則(軽くこまめに・先ベジ+P・仮眠前の軽食)
- 出勤前〜勤務後までの時間帯別メニュー例
- 帰宅後に食べすぎないルーティン
- 続けるコツと関連記事
もくじ
無理せず整える食べ方のコツ
夜勤が血糖リズムに与える主な影響
- インスリン感受性の低下:夜間はホルモンバランスの関係でインスリンが効きにくい
- 空腹時間の伸長→ドカ食い:不規則な休憩で「まとめ食べ」になりやすい
- 疲労による高脂質・高糖質嗜好:甘い飲料やスナックで一時的に覚醒を図りがち
同じメニューでも深夜に食べると、日中より血糖値が約20〜30%高く推移したという報告もあります。
血糖値を守る3つの原則

- 食事は抜かずに「軽くこまめに」
- 空腹時間を6時間以上空けない
- 1食あたり600 kcal以下を目安に
- 食物繊維+たんぱく質を先に
- 先ベジ(野菜→たんぱく質→主食)の順で食べる
- 具だくさん味噌汁・海藻サラダ・ゆで卵など
- 仮眠90分前から「消化にやさしい」
- 仮眠直前は液体+低脂質で(例:プロテインドリンク、豆腐スープ)
- 起床後に軽食を追加して血糖を安定させる
時間帯別・実践メニュー例
🕗 出勤前 19:00–20:00(メイン食)
- もち麦入りご飯 120 g
- サバの味噌煮 or 焼き魚 1切れ
- 小松菜ときのこの味噌汁
- 納豆 1パック
温かい汁物を加えると満腹感が上がり、深夜の間食を抑制できます。
🕛 0:00–2:00(軽食)
- ゆで卵 1個 + ミニサラダ(オリーブオイル小さじ1)
- 無糖ギリシャヨーグルト 100 g + くるみ 10 g
- (コンビニ活用)ブランパン 1個 + ベビーチーズ 1個
ポイント:
- たんぱく質10 g以上を目安
- 糖質は20 g以下に抑えると血糖スパイクを防げる
🕖 6:30–8:00 勤務後(朝)
A)空腹感がある場合
- オートミール粥 30 g
- ほぐしサーモンと青菜の卵とじ
- 具沢山ミネストローネ
B)食欲がない場合
- 豆乳200 ml+プロテイン10 g
- きな粉バナナスムージー(バナナ1/2本)
- インスタント味噌汁(減塩タイプ)
帰宅後の「食べすぎ&寝落ち」を防ぐルーティン
- 帰宅前に水分+たんぱく質(プロテイン・ゆで卵)で小腹を満たす
- 帰宅後30分はシャワーやストレッチで“クールダウン”
- 睡眠前2時間は固形物を控え、温かいノンカフェイン飲料で〆る
- 起床後は野菜スープかフルーツヨーグルトで胃腸をリセット
まとめ
- 夜勤でも「3食」の形にこだわらず、分割食+低GI食材で血糖コントロールは可能
- 先に野菜とたんぱく質を摂る「食べ順」と、就寝前の液体リカバリーがカギ
- 甘い物や揚げ物は「時間」と「量」を決めれば禁止しなくてOK
夜勤は体にも心にも負担がかかります。
食事は“体調管理ツール”と考え、小さな工夫を積み重ねていきましょう。
今日もお疲れさまでした!
🌟 次に読んでほしい!おすすめ記事
本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断・治療を代替するものではありません。
医療機関で治療中の方は、必ず主治医の指示を優先してください。